この記事では、10月初旬に1泊2日で「下ノ廊下」を歩いた時の装備を紹介します。
その日の天気予報は、初日は曇り、2日目は雨、実際もその通りでした。天気予報を参考に準備にかかりましたが、「下ノ廊下」を歩くので、ザックはなるべく小さめ、原則としてザックに荷物の外付けは無し。必要最小限の装備を選んで軽めにまとめるようにました。
今回準備した装備は、下ノ廊下だけでなく、北アルプスなど標高が高くても基本は同じなので装備の参考にしてみてください。
テント用ザック

テント泊用のザックはオスプレイのバリアント52リットルとイーサー75リットル。1泊2日はバリアント52を使うことが多いのです(残念ながら廃番になっていました)。
バリアント52は縦走用のザックではないので、ポケットが少なかったり、サイズの割には物が入らない、ザックカバーも付属していないなどの不便さはあります。
でも、重量が軽いわりには丈夫でやや細身なシルエット、岩などに擦っても安心できるので、まさに「下ノ廊下」にはうってつけですね。
テント

ソロでのテント泊にはパイネ G-LIHGT Xを使います。今回は雨予報なのでレインフライも持っていくことにしました。やはり雨の日は前室がないと不便なので…。
雨や夜露で濡れたテントやフライシートで他の物を濡らさないために、防水のスタッフバッグに入れます。
シュラフとシュラフマット

山行の時期が10月初旬といっても、下ノ廊下は標高が低いので、今ならそれほど寒くありません。シュラフはイスカ エア280X(最低使用温度:2℃)にしました。もし寒ければ防寒着を着て寝ればいいので…。
ダウンのシュラフはかさばるし濡らしてはいけませんからシートゥーサミット eVentコンプレッションドライサック入れます。防水のコンプレッションバッグで、圧縮しながら中の空気が抜けていくのでコンパクトにできます。
エア280XならSサイズでOK。ただ、もともとボリュームの少ないシュラフなのであまり小さくなりませんが…。
シュラフマットはインフレータブルマットでニーモ Zorです。
クッカー(コッヘル)とストーブ(バーナー)

荷物を少なくするためにメスティンは持っていきませんでした。スノーピークのクッカーとプリムス フェイムストーブP-115、1泊なのでガスはIP-110(ほぼ満タン)をひとつにライター1個をプラスしてクッカーの中に入れます。
ウォーターキャリーはプラティパス2リットルです。
防寒着

この時期(10月初旬)の下ノ廊下なら防寒着はマーモットのサマーダウンで大丈夫。ダウンなので濡らさないために防水バッグに入れていきます。
主要な装備

レインウェア、補助ロープ、テーブル、座布団、ハイドレーションバッグ、地図にコンパスなど日帰り登山でも持っていく登山の必需品。カラビナとスリングは使う可能性が高かったので、ザックのバックルにかけ、背面のポケットにしまいます。
コンパスとスマホと一緒にショルダーストラップ用のポーチへ。
スタッフバッグ①:ライトや修理用品

ヘッドランプやテントライト、モバイルバッテリーなどのランプ類と、ダクトテープ、結束バンド、細引きなどの修理用品をスタッフバッグにまとめて、すぐ取り出せるようにザックの雨蓋に入れます。
スタッフバッグ② カトラリーなど

ご飯を作るときにしか使わないものをスタッフバッグにまとめておきます。汚したくないものやバラバラになってしまうものはジッパー付きの袋に。
ファーストエイドキット

ファーストエイドキットは登山の必需品。テーピング用テープとエマージェンシーシートを合わせて、テント泊でも日帰りでも持っていきます。
ファーストエイドキットには三角巾、虫刺されや痛み止めの薬、滅菌ガーゼなどが入っています。
雨対策

吸水性の高いタオル(車のふき取り用のセーム皮を利用)は雨や夜露で濡れたテントやフライシートのふき取りに使用、真夏以外は手が冷たくなるのでテムレスをレイングローブと兼用で持っていきます。
傘は雨のテント場で行動するときや晴れているときは日傘代わりに。
大きなビニール袋は、雨の日のテント撤収時にザックを入れて濡れるのを防ぐために使用。
身の回り品

日焼け止めクリーム、リップクリーム、歯ブラシ(歯磨き粉は使いません)、デオドラントシートはCOOLタイプではないものを使います。目が悪いのでコンタクトレンズは必需品です。テント泊の時はワンデータイプを使い、山行日数+2日分を用意、夜に使うメガネも忘れずに。
サングラスはよく無くすので安価な物です。
現金は万が一のことも考えて小屋泊まりできるぐらいは持ち、100円玉も用意しておきます。
下ノ廊下用の装備

下ノ廊下に限った装備ではありませんが、落石や滑転落の危険があるルートなのでヘルメットと簡易ハーネスを持っていきます。ヘルメットは「日電歩道」と「水平歩道」を通過するときはかぶりっぱなし、それ以外はザックに固定します。
食料
1日目の夜はキムチ鍋+パックご飯で雑炊。2日目は午前中には下山予定なので朝食はパンとコーヒーと軽めのに。バターロールパンがお気に入りです。
最近の行動食は菓子パンが多いです。歩く距離が長いので少し多めに持っていきました。
行動時の服装

夏の登山はほとんどこのスタイル。ファイントラックのドライレイヤーは欠かせません。ソックスは2枚履きです。サポートタイツは使わず、モンベルのジオラインをベースレイヤーではいてます。
登山靴

テント泊の時に使う登山靴はシリオ P.F.431です。ライトトレッキング用という分類ですが、足首のホールド性も良くソールも堅いので、重いザックを背負っての山行にはとても頼りになります。
何よりも自分の足はシリオとの相性がいいんですよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
持っていく理由や使い方を含めて装備品の説明をしてきました。
今回の山行は1泊2日で荷物も少なめにしたいのでトレッキングポールやツェルトは省きました。着替えも用意していません(下山してからの入浴後の着替えは別にあります)。
10月初旬とはいえ、標高が低いのでシュラフや防寒着は夏用が使えるため荷物はコンパクトにできます。もう少し季節が進めばシュラフや着る物を替えなければならないでしょう。
装備でかさばるのは補助ロープ、ヘルメット、ファーストエイドキットなどです。考え方は色々ですが、身を守る装備であり、ソロであるため欠かすことはできません。
1泊2日のテント泊でも必要な物はたくさんあるので、余裕をもって準備にかかり、忘れ物をしないように心がけています。
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