テント泊を始めたころ、ご飯といえばもっぱらアルファ米でした。
あまり美味しくないとは思いつつも、テント泊の気持ちの高ぶりと、カレーとか親子丼などのレトルト食品を使うことでごまかしていました。
ソロで裏銀座から表銀座を縦走しているときに劇的な出会いがありました。途中で一緒になった登山者に“メスティン”なるものを教えてもらったことです。
帰宅後に早速購入し自宅で試してみたところ、これがうまい!
それ以降、メスティンはテント泊に欠かせないアイテムとなりました。
とても便利なトランギヤのメスティンですが、使い始めるには最初に2つ作業を行う必要があるので、この作業の方法を紹介します。
メスティンを使うための2つの作業
いろいろなサイトでメスティンについての紹介がされているので、細かい説明は割愛します。
トランギアのメスティンを使い始めるにあたって、「バリ取り」と「シーズニング」という2つの作業をやらなければなりません。
まずはバリ取り
メスティンは本体とフタの加工の精度は良いもの、金属のフチに少なからず”バリ(ささくれのようなもの)”があります。このバリをそのままにしておくと、手に刺さったり、指を切ったりするので、取り除くことが必要です。

写真ではわかりにくいのですが、フチのバリを取り除きます。

必要なものは紙やすりと木片、2つともダイソーで入手できます。ダイソーの紙やすりのセットは使い勝手が良いです。工作材料の直方体の木片(型番:P‐10)、この木片を使うと安全にバリ取りが行えます。

まずは大きなバリをとるため、240番の紙やすりを使います。紙やすりの長辺をを半分にすると、ちょうどよい寸法で木片に巻くことができます。
次に木片の長辺に合わせて、一周するぐらいの長さで紙やすりをカットします。

こんな感じで木片に紙やすりを巻きます。
私はピンで紙やすりを留めますが、普通の画鋲でもいいですし、留めなくでも作業はできます。
木片を使う理由ですが、紙やすりはそれほど強度がなく、同じところで削っていると破れてしまうことがあります。破れたまま使用したら、バリで手を切ってしまうこともあってとても危険。
木片に巻き付けて使えば、紙やすりが破れてもケガはしにくいし、力も均等に入りきれいに仕上げることができます。

フチの上面、外側と内側の角を削るようにヤスリ掛けします。

次に1000番で仕上げをします。同じように木片に巻き、ヤスリ掛けします。
削りカスがたくさん出るので、シートの上で作業することをお勧めします。私はハンドルを包んであった紙を敷いて作業しました。

1000番で仕上げた後、バリが取れ、角が丸くなっています(画像ではわかりにくいですが…)。
本体とフタのフチを触ってみて、引っかかるところがなく、なんとなく丸みを感じれば終了。写真を撮りながらの作業だったので時間はかかりましたが、作業自体は10分弱ぐらいです。
次はシーズニング
トランギアのメスティンは無垢のアルミでなので、表面に被膜を付けることによって、黒ずみやアルミ臭さを軽減させます。
タンニンという成分が被膜を作るようですが、自分にはそういった知識がないため、一般的な米のとぎ汁でシーズニングしてみました。

登山に持っていくにはガスの残量が少々不安になるぐらいのガスカートリッジがあったので、シーズニングに使いました。
本体とフタが丸ごと入る鍋を用意しましたが、思いのほか大きな鍋となってしまい、ちょっと不安定です…。

沸騰してから15分ほど煮ました。フタは本体の下に沈んでいます。

沸騰してから15分後に取り出しました。表面には白い膜のようなものが付いています。
※写真を撮りながらということもあったのですが、取り出すときに鍋をひっくり返してしまい、部屋にとぎ汁の池が…(涙)
作業中のトラブルにはお気を付けください。

取り出したら、軽く水洗いし、キッチンペーパーで水分を取り除いて作業はすべて終了です。

ハンドルを付けて完成。
まとめ
いかがでしたか。
前もって準備しておかなければならないものはありますが、作業自体は簡単です。使っていて白い膜が取れてきたら再度シーズニングをします。
テント泊で炊飯すると山ごはんの満足度が高まるし、次の日の活力にもなります。メスティンを使った炊飯は意外と簡単で、他の料理のクッカーとしても使えます。
興味があれば、試しに使ってみてはいかがでしょうか。
バリ取りやシーズニングの作業中のケガにはくれぐれも気をつけてください。
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