コスパの良い日帰り登山用ザック マウンテンダックス フリーダム40

山道具

日帰りの登山で使うザック選びに悩んだことはありませんか?

登山用品店には壁一面にザック。メーカーも種類もたくさんあり、日帰り用といえどもどれを選んでいいのか迷ってしまいます。

容量は30リットルそれとも40リットル?

ポケットは多いほうがいい?

スタンダードな雨蓋タイプかそれとも最近はやりのジッパー式やロールアップ式が使いやすい?
丈夫さを取るかそれとも軽さを取るか、などなど…。

日帰り登山でも人によって持っていくものは変わってきます。必要最小限の荷物だけを持つシンプルな装備の人、昼食は少しでも豪華にと食材を多く持っていく人もいます。最初は悩むことも多いのですが、経験を重ねていくうちに自分のスタイルが決まってきて、自分に合ったザックがわかってきます。

私の場合ですが、日帰り用のザックは現在愛用しているもので6個めです。容量も20リットルから40リットルまで、軽いものからアルパイン用の丈夫そうなものまでいろいろと試してきました。

ソロでの登山がメインとなって、日帰り登山でも比較的荷物が多くなったので40リットル程度の容量が必要になってきました。荷物が多くなったので出し入れのことも考慮し、中身の出し入れしやすいザックが必要になり、 選んだのがマウンテンダックスのフリーダム40リットルです。

フリーダム40

出典:oxtos

日帰り登山の荷物はこんな感じ

万が一に備えるため、グループでの登山に比べ荷物は多くなります。下の写真は、私がソロ登山で持っていく荷物の基本セットで、ザックの中に入れていく装備です。

日帰り登山の荷物

上段左から、救急セット①、救急セット②、座布団、クッカー台、スパッツ、ツェルト、レインウエア、補助ロープ。

下段左から、ヘッドライトと予備電池、クッカー小物(黒いスタッフバッグ)、クッカー(中にガスカートリッジ)、日焼け止め、昼食用の水筒、コンパス、防寒着、ハイドレーションバッグ。これに、昼食、行動食、モバイルバッテリーが加わります。これだけの荷物でザックの約80%が埋まり荷物の重量は約10kgです。

マウンテンダックス ”フリーダム40”を選んだ理由

”フリーダム40”購入の理由になった、日帰りザックに求めた機能です。

サイドからのダイレクトアクセスができる

サイドからのダイレクトアクセス」とは、ザックの側面にザックの上部から下部までファスナーが付いていて、ファスナーを開けるとザックの中の荷物を直接取り出すことができます。「サイドアクセス」とも言います。

一般的な雨蓋タイプのサイドアクセスができないザックでものを取り出すときは、

雨蓋のバックルを外す ⇒ 雨蓋を開ける ⇒ ストラップベルトを外す ⇒ ドローコードを引っ張って開ける ⇒ ほしい荷物が中ほどにあると、上の荷物を全部出すか、強引に引っ張り出さなければならない

でもフリーダム40なら、

ザックサイドのバックルを外す ⇒ ファスナーを開ける ⇒ 上から下まで開くので、必要なものがすぐに取り出せる

フリーダム サイドアクセスの仕方
サイドアクセスの仕方

2気室構造になっている

このクラスでは珍しく、40リットルの容量で2気室構造です。濡れたレインウエアなどを別に収納することもできます。1泊2日のテント泊用も兼ねようと思っていましたので、テントなど頻繁に使わないものを分けて収納することができるため、ザックの収納をスッキリさせることができます。

2気室構造


ヘルメットホルダー要らずのフロントポケット

最近はヘルメットの装着を推奨する登山道が多くなってきていますので、ヘルメットを持って歩くことも増えてきました。調整が可能なフロントポケットにヘルメットを格納できます

使わないときにザックにぶら下げておくのは大変危険ですのでやめましょう

ヘルメットホルダー


背負った時のフィット感が良い

日本人向けに設計されているだけあって、背負った時のフィット感が良いです。個人差が出るところですので、実際に背負ってみないとわからないのですが、海外メーカーだとショルダーベルトの肩回りの取り回しにしっくりこないこともありましたが、これはとても良かったです。

あくまでも主観ですが、荷重が肩と腰に分散され背中と一体になっているような感覚です

フリーダム40リットルの良いところとダメなところ

中型ザックで必要と思われる4つの項目について、良いところとダメなところを挙げてみました。

パッキング

=良いところ=

仕様は40リットルですが、それ以上の容量があるように感じます。私の場合、水や食料などを含めたソロ日帰りの荷物は約10kgですが、すべて入れてもまだ少し余裕があります。

ポケットも3つあり小物も収納できて使いやすいです。

2気室のため、レインウエアなど濡れたものを別にして収納できるのも便利です。

=ダメなところ=

サイドアクセスのファスナーがあるため、サイドのポケットの位置が高く、ストックを収納するとザックより上に大きく突き出してしまいます

緊急用でしかストックを使わないため、ストックは古くて仕舞寸法が63cmです。ザックのサイドポケットに入れるとザックより上に18cmほど突き出ます。これは危険で使えませんので、持っていくときはザックの中に入れています

ストックの突き出し


背負い心地

=良いところ=

日本人向けに設計されているおかげか、背負うと体にフィットする感じが良いです。

背面長は48cmとなっていて、身長180cmの私にはちょうどよい大きさです。

ウエストベルトのパットが薄く柔らかいので少々不安でしたが、しっかりと腰にも荷重をかけられ、嫌な圧迫感がなく長時間でも痛くなることはありませんでした。

=ダメなところ=

背負い心地について、ダメなところは見つかっていません。

動きやすさ

=良いところ=

鎖場を上り下りしてみましたが、肩回りがザックに干渉することもなく、腕はスムーズに動かすことができました。

見上げるように顔をあげても、ザックの雨蓋が頭にあたらず、ちゃんと視界を確保できます

また、体を上下左右に大きく動かしてもザックが振られることなく安定しています。

=ダメなところ=

動きやすさについて気になるところは今のところありません。

行動中の使い勝手

=良いところ=

やはりサイドアクセスは便利です。ザックの上部からものを取り出そうとすると、雨蓋のバックルを2カ所外して雨蓋を動かす。ザック上部のドローコードを2カ所を引っ張って開く。取り出したいものが下のほうにあれば、いったん他の物を出すか、強引に引っ張りださなければなりません。

サイドアクセスができれば、バックルを2カ所外してファスナーを開けるだけです

荷物の入れ方を工夫しておけば簡単に必要なものを取り出せます。登山中、一度も雨蓋を開けなかったことが数回あります。ファスナーの取手のループも大きいので冬に厚めのグローブをしていても開けやすいです。

=ダメなところ=

ストックホルダー(ザック下部のループ)です。前述のとおりストックはザックの中に入れるので普段は使わないのですが、積雪期にピッケルのホルダーとして使います。

ピッケルだと重量があるせいなのか、使っていると緩んできてしまい外れそうになったことがあります。モノの固定用には使いづらいところです。

ピッケルを装着


まとめ

日本人の体形向けに設計されたザックですので、フィット感があり背負いやすいです。ショルダーベルトやウエストベルトのパットも無駄に厚くなく好感が持てますし、体を動かしても干渉することがありません。

ザック内にサイドから直接アクセスできる機能は、何度か使ってみると非常に使い勝手が良いことを実感できます。40リットルという容量で2気室でも使用できることは、日帰りは2気室にしてレインウエアなど濡れるものは別々にして持ち歩く。テント泊なら1気室にして少しでも無駄なスペースをなくし、サイドアクセスの機能を最大限に使うなど、登山の目的によって使い分けができます。

本体価格も¥12,500(税別)で、他のメーカーの同容量のザックに比べ、価格も低く抑えられていてコスパも良いです。

フリーダム40 製品仕様

【素材】
メイン生地:ナイロン210D Mini R/S
コンビ(ボトム)生地:ナイロン420D B/F OX

【本体サイズ】
高さ66cm×幅33cm×厚さ23cm

【背面長】
48cm

【容量】
40L

【平均重量】
1,380g

【カラー】
チャコール、バーガンディー

【仕様】
2気室構造、ザックカバー付

【生産国】
ベトナム

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