7月19日 せっかくの晴天は逃せない 日帰りで赤岩尾根を登る
赤岩尾根は別名「長ザク尾根」と呼ばれ、急登が続く手ごわいルートです。当然のことながら、登りきるにはそれなりの体力が必要になります。キツい思いをして冷乗越に着くと、西側の展望が開けて剱岳と立山の姿が目に飛び込んできます。
ここから鹿島槍ヶ岳まではもうひと踏ん張りですが、ずっと剱岳に見守られながらの稜線歩きです。
鹿島槍ヶ岳の山頂にたどり着けば大展望が広がるのですが、この日は期待せずに登りました。
=コースタイム=
大谷原(4:55) ▶ 西俣出合(5:35) ▶ 高千穂平(7:10) ▶ 冷乗越(8:10) ▶ 冷池山荘(8:25) ▶ 布引山(9:16) ▶ 鹿島槍ヶ岳南峰(9:55) ▶ 布引山(10:40) ▶ 冷池山荘(11:45) ▶ 冷乗越(11:55) ▶ 高千穂平(12:25) ▶ 西俣出合(13:20) ▶ 大谷原(14:05)
活動時間(休憩含む):9時間15分 累計標高差:2211m
登山口と駐車場
登山口までのアクセスは、マイカーもしくはタクシーになります。
登山口までの道は舗装されています。駐車場は舗装されていませんが、15台ぐらいは停められそうです。駐車場を右手に見てそのまま直進し橋を渡ったところにも6、7台停められそうなスペースがあります。

駐車場の道路を挟んだ反対側に男女別のトイレもあります。

雑草に覆われていますが登山口の看板があります。この左側に登山届のポストがありますので、登山届はここで提出します。
初めて赤岩尾根から登った時、駐車場に入りきらないぐらいの車が停まっているほど、ここからたくさんの登山者が入山していましたが、今ではいつでも空いているように感じます。
赤岩尾根から登るのがキツいからでしょうか、柏原新道から鹿島槍ヶ岳に向かう人が増えているようです。
登山口 ~ 冷乗越
AM4:55 大谷原をスタートです。

稜線の方に目を向けると、雲はあるものまずまずの天気が期待できました。

登山口から2kmほどは退屈な林道を歩きます。本格的な登山道に向けてのウォーミングアップと受け止めて我慢しましょう。
この林道は熊に出会うこともあるので、クマ鈴は忘れずに!

西俣出合に到着。もう少し行ったところで左を流れている北股本谷の下をくぐります。

北股本谷の下を通るトンネルの入口です。昼間であれば照明は必要ありません。

トンネルを抜けると赤岩尾根登山道の始まりです。少し息を整えて急登を覚悟します。
最初はつづら折りの斜面を登り尾根に出ます。
尾根に出ると、途端に勾配がきつくなります。

木製の階段が多数あります。濡れていると滑りやすいです。

こんな階段もあります。ちょっと安心します。

少し開けたところで振り返ってみると雲海が!大町市は低い雲に覆われているのでしょうか?

スタートから2時間15分で高千穂平に到着です。ここは西俣出合と冷乗越のちょうど中間ぐらいです。
広いスペースがあるので、これからの登りに備えてしっかりと休憩できます。

高千穂平から30分ほどで白樺平に到着。ここから先は岩場や鎖場、ヤセ尾根の登山道を通ります。

冷乗越が見えてきました。

最後の鎖場です。これを越えたら冷乗越はすぐそこ。

スタートから3時間15分で冷乗越に到着。雲が掛かっていますが、正面の剱岳と立山連峰が出迎えてくれます。
冷乗越 ~ 鹿島槍ヶ岳 ~ 下山
少し休憩して、鹿島槍ヶ岳に向けスタートです。

行く手には冷池山荘が見えます。

冷池山荘に到着、先を急ぐので今回はスルーします。

テント場です。相変わらずの絶景です。立地のことでいろいろと言われがちですが、大好きなテント場のひとつです。

お花畑です。花もたくさん咲いてきました。

山頂に続く稜線です。長野県側は雲の中で切れる様子はありません。

スタートして5時間、鹿島槍ヶ岳南峰に到着しました。ガスに覆われている時間が長いため北峰はパス。

時折りガスが切れて現れる景色を堪能しました。
下りも長いので、早々に下山します。

下山途中、登りの人とすれ違いざまに振り返ると、ガスで隠れていた山頂までの稜線が見えました。

手前の雲が邪魔ですが、剱、立山方面です。
出会った花々
この時期になると、出会える花の種類も増えてきました。
(間違っていたらご指摘をいただけると助かります)
アオノツガザクラ アカモノ イワカガミ ゴゼンタチバナ シナノキンバイ_ シモノツケソウ タカネスミレ タカネニガナ チシマギキョウ チングルマ テガタチドリ ハクサンシャクナゲ ハクサンフウロ ハナニガナ ミヤマキンバイ ミヤマダイコンソウ ミヤマダイモンジソウ ヤマハハコ ヨツバシオガマ
まとめ
赤岩尾根からの鹿島槍ヶ岳日帰りは初めてのチャレンジでした。西俣出合を過ぎてから高千穂平までの勾配はキツく、そこを過ぎてからも手を緩めてくれない手ごわいルートです。
ですが、尾根を登り切って冷乗越に立った時、剱岳と立山が目の前に現れて、ここまででもちょっとした達成感を味わえます。
冷乗越から鹿島槍ヶ岳まではもうひと踏ん張りですが、景色の良い稜線歩きなので、それほど疲れを感じませんでした。
この日は良くありませんでしたが、天気が良ければ山頂からの眺望は見事です。
コース上にピンクのテープや赤いリボンのような目印はわずかしかありませんが、よく整備されていて迷いそうな箇所はありません。白樺平より上部は岩場や鎖場があったり、狭く切れ落ちた尾根を歩くところもあるので細心の注意が必要です。
赤岩尾根からの鹿島槍ヶ岳のコースは、日帰りでも泊まりでもよくて歩きごたえのあるコースです。
コメント