7月5日 梅雨空の合戦尾根を登る
北アルプス三大急登のひとつに挙げられる合戦尾根。シーズンともなればたくさんの高山植物が、多くの登山客を出迎えてくれる人気のコースです。
でも今は梅雨の真っただ中、雨に降られるのを覚悟して静かな登山道を楽しむことにしました。
=コースタイム=
中房登山口(6:45) ▶ 第一ベンチ(7:10) ▶ 第二ベンチ(7:30) ▶ 第三ベンチ(8:00) ▶ 富士見ベンチ(8:25) ▶ 合戦小屋(8:45) ▶ 合戦山(9:05) ▶ 燕山荘(9:40) ▶ 燕岳(10:00)(10:05) ▶ 燕山荘(10:30) ▶ 合戦小屋(10:05) ▶ 中房登山口(12:30)
行動時間(休憩含む):5時間45分 累計標高差:1435m
登山口と駐車場
合戦尾根の登山口は県道327号線を進んだ先の中房温泉にあります。この県道327号線は道幅も狭く、車同士すれ違うのに大変です。落石の危険もあるので通行には注意が必要です。
シーズンになると穂高駅から登山口まで定期バスが走りますので、運転に自信のない方はバスを利用したほうがいいかもしれません。
詳しくはこちらまで
今シーズン、合戦尾根にある合戦小屋や燕山荘は7月15日からの営業予定のようです。そのため第一駐車場しか開放されていません。

梅雨時ということも相まってか、登山者は少ないです。過去に何度も登っていますが、第一駐車場に止めることができたのはことができたのは初めてです。ここには50台ぐらいは止められそうです。他に第2、第3駐車場があり全部で120台ぐらいが駐車可能ということですが、人気の山域のため連休ともなれば車は溢れています。

第一駐車場を出て左に5、6分進むと合戦尾根の入り口である中房登山口があります。

登山口脇には立派なトイレがあり使用可能でした。ここから合戦小屋までトイレはありません。

登山口の少し手前の左側に登山相談所があります。登山届のポストがあるので提出します。
では、スタートです。
中房登山口 ~ 燕山荘 ~ 燕岳
上の方は厚い雲に覆われているように見えますが、登山口あたりでは雨は降っていません。

スタート直後は少し歩きにくい勾配の急な道が続きます。樹林帯の中で蒸し暑く汗が噴き出ます。

時折り陽の差すこともありますが、すぐに隠れてしまいます。

登山口から30分弱で第一ベンチに到着。スタート直後からの急登は体に堪えます。

第一ベンチから15分ほどで第二ベンチに到着。まだ誰とも会っていません。燕岳でこんなことは初めてです。

第二ベンチから20分ほどで第三ベンチ到着。

ベンチと呼ばれている場所には広いスペースと木製のベンチが設けられいて、休憩するには良いところです。
これ以外にも適度な間隔で休憩できるスペースがあるので、登山者が多くても自分のペースで休むことができてとてもありがたいですね。

富士見ベンチです。予定通り、富士山は見えませんでした…。

印象に残っているルートです。右上に向かって石の上を登っていき、左に曲がり木製の橋を渡ります(橋を渡らなくても行けますが)。ここは登りと下りの人が重なると渋滞しますので、譲り合うなどしてスムーズな通行ができるように心がけます。

登山口から2時間ほどで合戦小屋に到着です。15日からの営業準備でしょうか、小屋の方が索道を動かしていました。
ここで本日初めての登山者に会いました。お会いした方はここで下山するとのこと。最近の登山の情報交換をして先に進みました。

合戦小屋から10分ほどで合戦山に到着。周りは見渡せますが、山々は低い雲に覆われていて眺望は良くないですね。

雲の切れ間から有明山は姿を見せ続けてくれました。

合戦尾根の登山道で唯一の鎖場です。鎖場といっても道幅はあり足場もしっかりしているので通行にはそれほど危険は感じませんが、すれ違うときは注意しましょう。

合戦小屋から30分ほどで燕山荘に到着しました。ここまで標高が上がるとガスの中に入ってしまいます。
営業は7月15日からで、今はロープが張られていて立ち入り禁止となっていました。

小屋の東側には残雪が多くあり、登山道とテント場の一部が埋まっています。
今は尾根伝いのルートなので、残雪の場所は通りません。

燕山荘から燕岳方面を見るとほとんどガスの中です。少し寒さを感じるぐらいの風が吹いていますので、時折りガスが切れ稜線が現れますが、あまり期待せずに進みます。

イルカ岩です。登山者はほとんどいないのでちょっと寂しげな感じがします。

登山口から3時間20分ほどで燕岳山頂に到着しました。相変わらずのお賽銭?の量。これに何の意味があるのか、いまだによくわかりません。

ガスが切れることもあるのですが、北アルプスには低い雲がのしかかっているようで何も見えません。

風も強くなってきて寒いし、眺望もほぼゼロなので早々に引き上げます。
同じルートで下山しました。
登山道脇に咲く花々
まだ早いためか、あまりたくさんの花は見ることができませんでした。メインのコマクサも咲き始めでした。












まだつぼみのコマクサがたくさんあります
もし間違っていたらご指摘いただけると助かります。
まとめ
まだ残雪もある(コース上には残雪はありません)ことから、今回のコースは燕山荘まで尾根伝いに登っていくコースで、燕山荘の裏側(南側)に出ます。ずっと尾根を登っていくので、いつものコースよりキツく感じました。残雪が無くなれば燕山荘手前は東側を歩くコースに代わると思われます。
初心者向けといわれる燕岳ですが、北アルプス三大急登のひとつである合戦尾根は登山口から山頂までの標高差は1300m以上あり、山頂まで登るのはそれなりの体力が必要になります。気軽な気持ちで登ることはできませんが、登山道は整備されていて、道幅も広く危険な箇所も少ないので、自分のペースで登ることができます。
頑張って山頂に着けば、槍ヶ岳が目に飛び込んできて、雄大な北アルプスの眺望を満喫できます。
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