七倉岳(2509m)

七倉岳 北アルプス

6月20日 梅雨の晴れ間に修行のような登山

七倉岳に登るための船窪新道(七倉尾根)は、登山口から山頂までの標高差は約1400m

北アルプス3大急登といわれている”合戦尾根”は標高差1287m、船窪新道の近くにある”ブナ立尾根”は標高差1350m。3大急登のうちの2つより標高差が大きいことはあまり知られてないようです。

でも”ランプの小屋”として親しまれている”船窪小屋”へ最短で登るルートなのです。

コース上には標高140mごとに標識があり、現在地の目安になります。

登山道は、全体的に傾斜がキツく、木の根が張り巡らされているようなところもあって、歩きやすいとは言えません。

標識:6/10からは”鼻突き八丁”と呼ばれ、勾配がキツくなる一番の踏ん張りどころですね。

息を切らして何とかたどり着いた稜線からは、立山、裏銀座、槍穂など抜群の眺望が得られ、天気が良ければ「登ってよかった!」と思えるのでは。

山と高原地図のコースタイムは、登り:6時間 下り:4時間 往復10時間です。

七倉岳コースマップ

出典:YAMAP

=実際のコースタイム=
七倉山荘(5:55)▶唐沢のぞき(7:10)▶岩小舎(7:35)天狗の庭(9:25)▶船窪小屋(10:05)▶七倉岳(10:15)(11:00)▶船窪小屋(11:05)▶天狗の庭(11:30)▶岩小舎(12:30)▶唐沢のぞき(12:50)▶七倉山荘(13:40)

活動時間:7時間45分(休憩含む) 累計標高差:1546m

駐車場と登山口

登山口は七倉山荘から。七倉ダム上の駐車場に車を止めます。

七倉山荘前の駐車場
七倉山荘前にある駐車場

先客は5台のみ。去年も同じ日に来ましたが、この時期に七倉から入る登山者は少ないようです。

この時期は閉まっていますが、登山相談所の前に登山届のポストがあります。

登山相談所とポスト

登山相談所の建物の奥にトイレあり。

トイレ
男女別のきれいなトイレ

登山口 ~ 船窪小屋 ~ 七倉岳

ゲートがあり一般車両は入れません。ゲートの脇を通って七倉沢に架かる橋を渡ります。

ゲート
ここから一般車両は入れない

トンネルの手前を右に進むと登山口。

七倉岳登山口
七倉岳登山口

スタート時の気温は約12℃。

スタート時の気温

暑くもなく、寒くもなく、登山にはちょうど良いぐらいの気温です。

登山口から100mほど進み、この標識を左に曲がると、いよいよ急登の始まりです。

道標
急登への入口‼

危険なところはありませんが、今日の未明まで雨が降っていたようで、濡れた石や木の根で滑らないよう気を付けて進みます

それにしても勾配がキツいです。

標識
標高140m毎に現れる標識

登山道には、船窪小屋まで標高140mごとに現れる標識があります。

標識:2/10を過ぎると勾配が少し緩くなります。

クマの爪痕

クマかな?

登山道の所々にあります。

まだ新しそう… クマ鈴を多めに鳴らしました。

岩小舎
岩小舎

7:35 岩小舎に到着。大きな岩が被った休憩するのに良い場所ですが、誰もいません。

標識:6/10まで来たら、ここから「鼻突八丁」と呼ばれる急登が始まります。

鼻突八丁の始まり
鼻突八丁の始まり

こんな木の根の道から鼻突八丁は始まります。途中に急なハシゴもあり、雨上がりは特に滑るので注意しましょう。

槍穂と唐沢岳
槍穂と唐沢岳

鼻突八丁を登り切り、少し開けたところで後を振り返ると槍穂が見えました。画像では切れていますが、手前は唐沢岳です。

天狗の庭
天狗の庭

9:25 天狗の庭に到着。烏帽子から始まる裏銀座、遠くに槍穂、手前に唐沢岳から続く稜線、眼下には高瀬ダムなど、良い眺めです。

標識:9/10を越えて勾配が緩やかになってくると残雪が現れます。短い距離で5ヵ所ほどありましたが、どれもアイゼンは必要なく、残雪の上側を歩いて通過しました

注意することは、滑り出すと止まらないところがあることと、最後の残雪を通過するときに、雪の層が薄くなっている部分もあるので踏み抜いて落ちないようにすることです。

船窪小屋
船窪小屋

船窪小屋に到着しました。まだ雪囲いがされています。

ホームページをのぞいてみましたが、いつから営業するのかはわかりませんでした。

七倉岳山頂
七倉岳山頂

10:15 七倉岳山頂に到着。天狗の庭にいるときよりも雲が増えてきましたが、展望はとても良いです。

裏銀座
裏銀座の入口

烏帽子岳や三ッ岳の裏銀座。

槍穂
槍穂

槍穂の稜線もはっきり見えます。

長野県側は雲が湧いて展望がなかったので、富山県側だけグルっと半周してみました。

七倉岳山頂からの眺望(風の音と息づかいがうるさいので音量は絞ってください!)

山頂で昼食を取り、同じルートで下山しました。

まとめ

登山口と山頂の標高差は約1400m、木の根も多く、とても歩きやい登山道とはいえませんが、苦労して登った山頂からの景色は素晴らしいものがあります。

今回は雲に隠れてしまった山もありましたが、針ノ木岳、立山、烏帽子岳、槍ヶ岳などが見渡せます。

体力に自信があれば、一度チャレンジしてみはどうでしょうか。

<2021年 登山記録はこちら>

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